梵 GOLD 無濾過純米大吟醸
製造者 合資会社 加藤吉平商店
アルコール分 15度
精米歩合 50％
原料米 兵庫県特Ａ地区産契約栽培山田錦
購入価格 1650円税込/720 ｍL今回は福井県鯖江市の日本酒、梵（ぼん）です。「梵」はサンスクリット語で「真理」を表しており、そして英語表記「BORN」は「創造」を表しているようです。
この蔵では、無添加の純米酒、磨き、氷温熟成と様々なこだわりが挙げられております。米には「兵庫県特A地区産契約栽培山田錦」と「福井県産五百万石」だけを、水には白山連邦の伏流水のみを使用、磨きには20％まで磨くことのできる精米機を自ら設計、熟成にはすべてのお酒を氷点下で1～10年以上熟成とのことです。このようなこだわりが認められ、日本のみならず世界で高く評価されております。
今回飲んだのは梵 GOLD 無濾過純米大吟醸です。梵は見たことがあった（ただし読めない）ものの飲んだことがなかったので今回チョイス。日本酒には珍しい透明の瓶に金色のラベルが神々しい1本。上記のこだわりの通り、使用している米は「兵庫県特A地区産契約栽培山田錦」。-10℃で１年まで氷温熟成した無濾過純米大吟醸でありながら、４合瓶が税抜1500円と意外と安い。
今回は冷蔵庫で冷やした冷酒～常温の温度帯でいただきました。グラスに注ぐとGOLDの名に恥じない、ほんのり黄金色。
香りは、流石の純米大吟醸。洋ナシのような吟醸香。そのうえでほんのり香ばしいような、熟成した香り。甘酸っぱい香りながらも、フレッシュというよりはドロッと煮詰めた感じ。
飲み口はトロっと、甘味が強い。それでいて、ストレートな甘さというよりは上品な甘味と旨味。見た目も相まって、はちみつのよう。口に入れ始めた段階ではアルコールらしさ、お酒らしさを感じないような、和菓子のような上品な味わいです。
喉を抜けていくにつれて、甘味や旨味中心の味わいから、ほんのりアルコール、苦みへと移り変わります。飲み始めはくどさが残るのではないかという強い甘味を感じておりましたが、喉を抜けるころには心地よい程度の苦みを感じてすっきりと甘さが消えております。飲み口からは考えにくいほど消えていく。
低温熟成ということで、熟成酒らしい香りはありながらも、飲みにくさも含めた熟成酒の味わいといったものは薄かったように思います。米で作ったお酒に間違いないのですが、全体としてどこか白ワインのような、ハチミツ酒のようなといった、日本酒らしくない雰囲気も感じます。
ちょうどこの時期は枝豆の収穫シーズン、ということで梵の開封直後は枝豆と飲もうと思っておりました・・・が相性はイマイチ。採れたて枝豆や夏野菜のさっぱりとした味わいをかき消してしまう甘さ故、どちらもそれぞれ美味しいのですが酒とつまみとの関係としてはちょっと・・・。淡麗辛口とあわせたくなりそうなおつまみとの相性はよろしくない。おそらく刺身とかは△。
合う料理としては、和食の濃いめの味付けのもの、あるいは洋食といった印象です。枝豆が合わなかったのでその日は急ごしらえでキノコを味噌で炒めました。酒のジャンルとしては熟酒寄りの薫酒。ビーフシチューとか合わせてみたい。
後日、合わせる料理として何を作ろうか考えながら、キッチンにてチェダーチーズと一緒に。簡単に出てくるものの中では合うかな？...程度のノリでチーズを調理開始30secで用意しましたが、合う！チーズの程よい塩気とコクが酒の甘味、旨味と良く合いました。結局合いそうな料理を作るのは諦め、ほとんどチーズと合わせて飲み切りました。
1500円という価格帯とは思えないほどのこだわりが創り出す上品な芳醇旨口の無濾過純米大吟醸。コスパ最高。ただし上品さゆえに中途半端なおつまみだとそりが合わないかもしれない。料理を合わせるなら手間をかけた濃いめのもの、そうでないなら食前や食後にチーズとかと一緒がいいのかな？
普段は淡麗辛口を中心に飲む身としては、開けて飲み切るのに少し覚悟のいる酒。柿ピーや枝豆で飲むタイプの酒ではないから。次回買う際はGOLDに恥じない万全の態勢（料理）で迎えたいと思います。
参考サイト
日本酒「梵」の酒蔵｜加藤吉平商店｜（HP）
↑URLのシンプル故のカッコよさ。
| 梵 GOLD 無濾過 純米大吟醸 720ml 加藤吉平商店 日本酒 地酒 福井県 | ||||
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