2021/10/14

【日本酒備忘録31】辛口純米 無想 

辛口純米 無想

製造者    大洋酒造株式会社

精米歩合   70% 

原料米    岩船産越淡麗100%

アルコール分 15度(原酒)

購入価格   不明/720 mL (実家より仕送り、1300円くらい?)


今回は新潟県村上市の日本酒、無想です。「大洋盛」が代表的な大洋酒造のお酒です(大洋酒造は4回目/31)。今回は第21回と同様、実家から仕送りとして送られてきた酒。大洋酒造さんのラインナップのうち、「紫雲」「日本国」「北翔」「無想」の4銘柄は特約店限定のよう。前の2つは新潟県村上市限定、後ろ2つは頑張って探せば関東でも入手できるようです。

「無想の意味は無限の想い…。」とのこと。HPに書かれている「無想の原点」を読む限りは、一切の考えを捨てることという本来の意味も含まれているのかと思います。Goodtimes Supreme(至福の時)と笑顔の傍らに寄り添うことを願って作られているとのこと。

今回飲んだのは辛口純米 無想です。無想のラインナップは、四季+新春の5種類の季節酒に対して通年はこの1本のみ。地元の越淡麗を100%使用しております。

越淡麗は、酒米の2大勢力「山田錦」と「五百万石」を新潟で交配させた品種であり、新潟でよく作られる五百万石に比べると心白が小さい(線状)ため、山田錦のように大吟醸などの高精白が可能で、かつ新潟県などの気候での栽培に適した酒米です。そのため、新潟の日本酒のうち大高精白かつ県産米にこだわった高グレードの大吟醸酒でよく使われている印象。

個人的には越「淡麗」のお酒は大吟醸ゆえ「淡麗」ではない印象(そもそも大半が高グレードなので気軽には飲めない)。

それに対して、今回のお酒は精米歩合70%、ある意味珍しい「磨きの少ない越淡麗」。

 今回も冷酒~常温にて。

色はほぼ透明、極々わずかに黄色みがかっている?

香りは至って穏やか。わずかに甘い香りが鼻を抜ける以外、アルコール感のある香りもほとんどありません。

味の感想は「お手本のような淡麗辛口」。淡い米の柔らかな旨味を感じつつも、一切の引っ掛かりを感じることなく酒が喉奥まで流れていきます。喉奥でようやくアルコール感のある辛みが程よく表れ、それを余韻として感じながら消えていきます。すごく澄んだ淡麗。味気ないわけではなく、静かな美味しさ。

飲み口1口1口ごとに、心地よいため息が出ており、「はぁ~~~」 と息が抜けていくように余韻も抜けていきます。これぞ至福の時

今回合わせたのは、鮭の白子煮。甘めの味付け、わずかに唐辛子がピリッと効いております。舌の上でほぐれていく美味しさ。

甘い酒、濃厚な酒もある中、この料理にはこの淡麗辛口...と思わせてくれるマッチング。無香に近い穏やかな香りは料理の味わいの邪魔にはならず、すっきりとした淡麗辛口が料理の余韻を切り替え、次の1口をより美味しく感じさせてくれます。

 

名前の通り、想いを込めて丁寧に造られた、何も考えずに飲むことのできるお酒。

「淡麗」の越淡麗を楽しむという意味でも良い1本でした。

 

参考サイト 

大洋酒造株式会社(HP)

https://www.taiyo-sake.co.jp/

無想は特約店限定となりますので、新潟の他、関東や北海道、静岡、愛知にて探してみてください(HPに一覧有)。

 

↓は通常の大洋盛。

大洋盛 特別純米 300ml
by カエレバ

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