陸奥八仙 オレンジラベル 純米吟醸 ひやおろし
製造者 八戸酒造株式会社
原料米 青森県産100%
精米歩合 55%
アルコール分 16度
購入価格 税込み1760円/720 mL
今回は青森県八戸市の日本酒、陸奥八仙です。八戸酒造は安永4年(1775)から続く蔵で、現在八代目とのこと。陸奥八仙の他に陸奥男山を出しており、陸奥男山は全国で最初で唯一の商標登録された「男山」のようです(1910)。男山の名前の通り、辛口の日本酒のようで、こちらも気になります。一方で八仙は1998年、八代目から。戦時から続いた企業合同という縛りにより、元の蔵を出て行ったり裁判で取り戻したりと、なかなかに紆余曲折だったよう。
今回飲んだのは陸奥八仙 オレンジラベル 純米吟醸 ひやおろしです。冬に生詰め、1回火入れされた日本酒を熟成させ、夏場の涼しい貯蔵庫と外の温度が同じくらいになった秋ごろに「冷や」の状態で「卸」す、ひやおろし。飽きの風物詩としてこちらをチョイス。緑ラベルの特別純米酒と、オレンジラベルの純米吟醸があるようで、今回はオレンジ。秋らしい落ち着いた色合いです。
今回は冷酒~常温にて。
色は透明、香りは吟醸酒らしい吟醸香(メロン系?)でありますが、想像していたよりは穏やか。落ち着いた香りです。
飲み口は、落ち着いた甘味、それを支えるさわやかな酸味と米の旨味、といった印象。始めはアルコール感をあまり感じないフルーツのよう、それでありながらすっきりと落ち着いた味わい。飲み終わりにはアルコール感や苦味がきてすっきり、メロンのような余韻をわずかに残しながら消えていきます。1口1口ごとに落ち着いた心地よい余韻。ほどよい熟成。
実のところ、「甘口な酒なんだろうな~」と思って買った今回のお酒。東北のうち青森と岩手の酒は甘いというイメージ、それが「ひやおろし」となって濃醇な味わいが乗るというイメージ。そんなわけで、おつまみにチーズと一緒にチビチビと...くらいのつもりで開けておりましたが、実際は結構違いました。
色とりどりの華が咲き乱れる賑やかさではなく、紅葉の色はありながらも散り始めて少し寂しくなる、落ち着いた静けさ。香りや味わいが落ち着いているので味や香りが繊細な料理と合わせたくなりました。料理の個性をかき消すことのない、秋の味覚に合わせる食中酒として。
というわけで開栓した後日、アサリとムール貝を購入。秋の味覚ということで合っている...のかな?アサリかムール貝か、どちらがいいか悩んだ末の両方。そして、手の込んだ料理も悪くないが、今回のお酒に合わせるならシンプルでもいい。シンプルな酒蒸しによる、うま味。華やかな日本酒ではかき消してしまう美味しさを、この八仙は静かに支えてくれました。
そんなこんなで、当初想像していた華やかさとは違いましたが最高の晩酌。今度はひやおろし以外の八仙、男山も飲んでみたいです。
参考サイト
八戸酒造株式会社(HP)
↑洒落のきいたURL。八仙ならぬ八千。
↓今回のひやおろしオレンジラベル。もちろん秋限定。
陸奥八仙 オレンジラベル 純米吟醸ひやおろし 720ml 【日本酒/青森県/八戸酒造】 | ||||
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↓こちらは通年商品。特定名称ごとにラベルの色が異なります。
陸奥八仙 ピンクラベル 吟醸 火入れ 720ml 日本酒 | ||||
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