天狗舞 山廃仕込純米原酒(生酒)
製造者 株式会社車多酒造
アルコール分 18度
精米歩合 60%
購入価格 1680円+税/720 mL今回は石川県白山市の日本酒、天狗舞です。車多酒造は江戸後期の1823年の創業以来、霊峰白山を望む加賀平野で酒を醸し続けている酒蔵です。麹造りや酒母造りといった微生物を扱う工程での手作りにこだわっており、特に酒母造りでは多くの日本酒を山廃仕込で醸しております。昭和40年代に築き上げた天狗舞流の山廃仕込を引き継ぎ、毎年細かな改良を重ねて現在に至るとのことです。
今回飲んだのは天狗舞 山廃仕込純米原酒(生酒)です。11月から翌8月までの期間限定商品です。前回(春酒)と違って期間中なのでセーフ。山廃純米酒の濃厚さと生酒の新鮮さを兼ね備えたお酒とのこと。茶色ベースの比較的地味な配色ですが、「山廃仕込」「純米原酒」「生酒」と情報がひしめき合っております。
今回も冷蔵庫で冷やした冷酒~常温の温度帯でいただきました。山廃なので燗もよさそうですが、暑さにはかないませんので冷やし気味で。
グラスに注いだお酒は「山吹色」。天狗舞では、熟成や麹により現れる黄色がかった色、「自然な日本酒の色」を大切にしており、色を整えるための活性炭の使用をできうる限り避けているとのことです。
香りは、アルコールとほんのりバナナのような香り。それほど強い香りではありませんが、どこか濃厚さを秘めていそう。
飲んでみた感想一言目は、「あ~山廃、良い山廃♪」。
甘味、旨味、酸味、苦味といった各要素が混ざり合った、山廃らしい複雑さをもった味わい。一方でクセ、飲みにくさといったものはあまりなく、後味はゆっくりと苦味が消えていく。酒母造りの大半を占める速醸では出すのが難しいであろう、山廃の奥深さ。
ここで自分の勉強のための酒母造りについてまとめ。
...と思いましたが、思いのほか長くなったので番外編として「日本酒のお勉強」コーナー始めました。
...天狗舞に戻ります。
この天狗舞は石川県の山廃。そこで思い出すのが第19回に飲んだ菊姫。あちらは「大人のネクター」とか言われるくらい濃醇、ジュースのようなフルーツ感あふれるお酒でした。一方、今回の天狗舞はそれと比べると辛口寄りですっきり。あちらほどの飛びぬけた個性ではないかもしれませんが、料理と合わせやすい印象。山廃だったり生原酒だったりしますが飲みやすい方かと。菊姫はチーズと合わせた程度でしたが、こちらは軽めの煮物やステーキなどと合わせました。なお公式の商品ページに書かれたおすすめは「肉料理」と「洋食」。「洋食」の写真のパエリアはよく合いそう。
温度帯については「冷やしてお飲みください」とのこと。冷酒~常温の範囲で飲みましたが、個人的には常温の方が個性が出て好きかも。ぬる燗でもいけそうですが、暑いので却下。
同じ地域の同じ山廃でも味は全然違う。ただしどちらも山廃らしさのようなものがあり、山廃の奥深さであるように思いました。みんな違ってみんな良い、そんな山廃。
フルーツのような強烈さの菊姫、料理とも合わせやすい天狗舞。機会があれば同時に飲み比べてみたいです。
参考サイト
天狗舞醸造元 株式会社車多酒造公式ホームページ(HP)
↓以下は原酒ではない山廃仕込純米酒。上記の日本酒は季節限定(3か月後?)。
天狗舞 山廃仕込純米酒 720ml 車多酒造 日本酒 純米酒 | ||||
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↓菊姫とも飲み比べてみたい・・・。
菊姫 山廃純米 720ml 日本酒 石川 北陸 純米酒 山田錦 濃醇 | ||||
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