純米吟醸 白木久 BASARA
製造者 白杉酒造株式会社
精米歩合 55%
アルコール分 16度以上17度未満
原料米 全量コシヒカリ(京都・丹後産)
仕様 無ろ過原酒・瓶一回火入れ・瓶囲い
購入価格 1400円+税/720 mL
今回は京都府京丹後市の日本酒、白木久(Shirakiku)です。白杉酒造は総勢4名だけで酒造りを行う小さい蔵とのことです。特徴としては、酒造好適米を一切使わないということです。酒造りに使う米といえば、山田錦、五百万石といった、炊飯して食べる米とは異なる米、酒造好適米が使われるのが普通ですが、この蔵ではコシヒカリ、ササニシキなど食用米を使うことにこだわっているようです。食べて美味しいお米で美味しいお酒を造っています。
今回飲んだのは純米吟醸 白木久 BASARAです。BASARA-婆沙羅-は「常識や伝統を打ち破る意味をもつ」とのこと。原料米として京都・丹後産コシヒカリを使い、無ろ過原酒・瓶一回火入れ・瓶囲いという肩書き盛り盛り。
新潟出身、新潟のコシヒカリ一筋ですが、今回は京都のコシヒカリに浮気します。
今回飲む白木久は製造年月が2018.9とのこと。購入が今年春だったので元から熟成はありました(たぶん意図的)が、他の酒を消費しているうちにさらに半年熟成、計3年熟成となりました。古酒に分類されそう。もしかすると流通しているものとは感想が少し異なるかも。
まずキャップを開けた瞬間、ガス圧が抜けたような少し大きめの「ポンッ」という音と共に、あふれる良い香り。期待高まる。
グラスに注ぐと、なかなかに良い色合い。
香りは、 メロンなのか、リンゴなのか、それとも両方?とにかく吟醸香と呼ぶにふさわしい香り。その中にわずかに、熟成感のある香りが鼻を抜けていきました(3年間の影響かも)。アルコール感ある香りも含まれるものの、無濾過原酒にしては存在感は控えめ。
味については、フルーツのような甘味や酸味はありつつも、何より主張してくるのは米の旨味。「あ、米の酒だ」、感。そのインパクトに不思議と笑みがこぼれていました。
精米歩合55%、正真正銘の純米吟醸クラスに磨かれた米。主張の強い吟醸香。それでありながら、磨かれていない普通酒などにありそうな米の旨味も多分に含まれている。相容れることの難しいであろう、吟醸酒らしいフルーツのような香りや味と、精米歩合(%)の大きいお酒のようにふくよかな米の旨味の共存。たしかにBASARAだ、納得。意外性がありつつもうまくまとまっています。
なお、熟成感については多少感じられるものの、飲みにくさ、とっつきにくさは感じませんでした。米の旨味と良く合っている感じでしょうか。
↑京都産コシヒカリの日本酒と、新潟産コシヒカリの焼き飯、99%コシヒカリの晩酌。普段より胃がもたれそうでした。後日、もう少し普通のおつまみと一緒に。
コシヒカリ100%で造られた、なかなかに不思議で個性的な日本酒。日本酒は酒造好適米を使うべきだ、といった発想を打ち砕く、面白く美味しいお酒でした。
小さい酒蔵ながら、たくさんの銘柄があるようです。ササニシキなど他の食用米を使っていたり、泡盛や焼酎などに使われる黒麹、白麹も使っていたり...と、気になるものがさまざま・・・。 造り方も面白ければ、名前も面白いものがいっぱいです。
参考サイト
白杉酒造株式会社(HP)
https://shirakiku.shopinfo.jp/
今回のBASARAが見つからなかったので、別のリンクを。
↓ササニシキで作る日本酒「銀シャリ」...の上をいく純米大吟醸「金シャリ」
白木久 純米大吟醸 金シャリ 720ml【白杉酒造株式会社/京都府】 | ||||
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↓3種類の麹、3種類の酵母を使った「CHIMERA キメラ」
白木久 CHIMERA キメラ 特別純米酒 酵母&麹三種仕込み [720ml] [白杉酒造] [京都] | ||||
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